PAPAの独り言

PAPA(3児の父)が、いろいろ書きたいこと書きます。

絵本、オススメ(おすすめ)50冊 オススメ絵本をまとめてご紹介します

私は絵本が好きで年間500冊以上読むのですが、今まで読んできた中でオススメ(おすすめ)絵本を50冊ご紹介します。

だるまさんが(かがくいひろし)

だるまさんが

だるまさんが

 

『だるまさんが(かがくいひろし)』は、190万部以上のベストセラーになっている、絵本です。可愛いイラストでだるまさんのコミカルな動きに、思わず笑ってしまいます。文章は凄く少ないので、2歳くらいのお子さんでも楽しめると思います。シリーズ3部作となっていて、3冊ともミリオンセラーになっている、超人気絵本です。「てにをは」をうまく使っていて、ユーモアにあふれる素晴らしい絵本です。

おとなりさん(きしらまゆこ,高畠純)

おとなりさん

おとなりさん

 

 2冊目のオススメ絵本は『おとなりさん(作・きしらまゆこ / 絵・高畠純)』です。
森の奥に建っている家にはニワトリが住んでいて、もう一軒の家にフクロウが引っ越してきます。ニワトリとフクロウの生活の違いから起こる、すれ違いが面白くユニークなお話になっています。そして、結末も「なるほどっ!」とうなるような落ちになっています。きしらまゆこさんは、他にも面白いストーリーの絵本を作っているので、また今度紹介します。高畠純さんのイラストも可愛くて、絵本の世界にひたれます。

3びきのかわいいオオカミ(文・ユージーン トリビザス /  絵・ヘレン オクセンバリー)

3びきのかわいいオオカミ

3びきのかわいいオオカミ

  • 作者: ユージーントリビザス,ヘレンオクセンバリー,Eugene Trivizas,Helen Oxenbury,こだまともこ
  • 出版社/メーカー: 冨山房
  • 発売日: 1994/05/18
  • メディア: ハードカバー
  • 購入: 2人 クリック: 32回
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3冊目のオススメ絵本は、『3びきのかわいいオオカミ(文・ユージーン トリビザス /  絵・ヘレン オクセンバリー)』です。
この絵本は、誰もが知っている『3びきのこぶた』を超ユーモラスにアレンジしたパロディ作品で、ブタとオオカミの立場が逆転しています。
凶暴なブタと平和的な3びきのオオカミが繰り広げる、衝撃的な展開がとても面白く、次のページが気になります。小学生くらいのお子さんなら、大喜びして楽しめる作品だと思います。

ましろとカラス(ふくざわゆみこ)

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4冊目のオススメ絵本は、『ましろとカラス(ふくざわゆみこ)』です。
これは、僕ではなく子供(次男。5歳)のお気に入り絵本です。可愛い子ヤギのましろのところにカラスがやってきて、ましろが首にさげている鈴をほしがります。
カラスは毎日やってきて、「ちょうだい」とねだり、鈴と交換しようといろんな物を持ってきます。全体的にほのぼのとした雰囲気で、ストーリーも分かりやすく結末も綺麗です。
『ましろとカラス』は福音館書店の「こどものとも」の2013年6月号なので、書店では手に入らないかもしれません。
読みたい方は、図書館で借りてみてください。

おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん(長谷川義史

おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん

おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん

 

5冊目のオススメ(おすすめ)絵本は、『おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん(長谷川義史)』です。
5才のぼくが、おじいちゃんに「ねえ、おじいちゃん、おじいちゃんのおじいちゃんはどんなひと?」と質問するところから、時代がどんどん遡り、最終的にとんでもなく古い時代まで話が進んでいきます。
長谷川義史さんの個性的で可愛い画風と、ユーモア溢れるストーリーに引き込まれます。
以前長谷川義史さんの絵本ライブを観に行ったときに、本人の読み聞かせを聞いたのですが、大声で笑っている子供達がたくさんいました。
大人が読んでも凄く楽しめます。

どうぞのいす(作・香山美子 / 絵・柿本幸造)

どうぞのいす (ひさかた絵本傑作集)

どうぞのいす (ひさかた絵本傑作集)

 

6冊目のオススメ(おすすめ)絵本は『どうぞのいす(作・香山美子 / 絵・柿本幸造)』です。1981年に発行された『どうぞのいす』は、110万部以上のロングセラーとなっている定番の絵本です。

最初にウサギさんが木の椅子を作り、立て札「どうぞのいす」と書きます。
すると後から動物が、順番に次々とやってきて・・・

分かりやすい繰り返しの物語と、ほのぼのとしたイラストが、読んでいてとても心地よく心が温かくなります。文章に無駄が全くなくて、終わり方も素晴らしく、まるで絵本の教科書のような作品だと思います。数ある名作の中でも、僕が特に好きな絵本のひとつです。

あたまのうえにとりがいますよ(モー・ウィレムズ Mo willems / 落合恵子訳)

あたまのうえにとりがいますよ (ぞうさんぶたさんシリーズ絵本)

あたまのうえにとりがいますよ (ぞうさんぶたさんシリーズ絵本)

 

7冊目のオススメ絵本は、『あたまのうえにとりがいますよ(モー・ウィレムズ Mo willems / 落合恵子訳)』です。
この絵本は、ぞうさん・ぶたさんシリーズの一冊で、アメリカではシリーズが100万部以上のベストセラーになっています。
ニューヨークタイムズでも「モー・ウィレムズは、21世紀に子どもの本の世界にあらわれた、もっとも素晴らしい才能だ」と評されています。

まじめなぞうのジェラルドと、うっかりものでやんちゃなぶたのピギーは、大の仲良しです。ある日、ジェラルドの頭に一羽の鳥がやってきて・・・

ジェラルドとピギーの愉快なやり取りが、とても楽しいです。
ぞうさん・ぶたさんシリーズは他にも楽しい絵本がいろいろあります。

バナナじけん(高畠那生)

バナナじけん

バナナじけん

 

 8冊目のオススメ(おすすめ)絵本は、『バナナじけん(高畠那生)』です。

荷車からバナナが落ちて、さるが拾います。さるはバナナを食べて、皮をポイッと捨てます。そのあと、うさぎが走ってきて・・・そのあと、わにが歩いてきて・・・

お話に出てくる動物が起こす出来事が、全て次の出来事や結末に綺麗に繋がっていて、何度も見返したくなるような面白さがあります。
イラストも個性的で動物達のコミカルな動きが見ていて楽しいです。
読み聞かせをすると、子供達も喜びます。

 

カエルのおでかけ(高畠那生)

カエルのおでかけ

カエルのおでかけ

 

 9冊目目のオススメ絵本は、『カエルのおでかけ(高畠那生)』です。
作者『バナナじけん』と同じ高畠那生さん。
どしゃぶりの雨の日に、カエルは大喜びしてお出かけします。
雨を楽しむカエルのあべこべなストーリーが面白いです。
イラストが個性的で、登場するキャラクターの着ている服や、壁に貼ってあるポスターなど、絵を見ているだけでも楽しめます。

パンダ銭湯(tupera tupera)

パンダ銭湯

パンダ銭湯

 

 10冊目のオススメ絵本は、『パンダ銭湯(tupera tupera)』です。
この絵本は『かおノート』で有名なtupera tuperaさんの作品で、30万部のベストセラーになっています。

パンダの親子がパンダ専用の銭湯に行き、驚くべきパンダの秘密が明かされることに・・・!

パンダ専用の銭湯がある、という設定もさることながら、パンダの親子の会話や銭湯の雰囲気がほのぼのとして、やけに人間っぽいので面白いです。
そして、明らかにされる衝撃の秘密に、子供も大人も楽しめます。
tupera tuperaさんの『うんこしりとり』や『かおノート』など、他にもたくさんのユニークで面白い絵本があります

ほげちゃん(やぎたみこ)

ほげちゃん

ほげちゃん

 

 11冊目のオススメ絵本は、『ほげちゃん(やぎたみこ)』です。

ある日、ゆうちゃんのおうちに、くまのぬいぐるみが、やってきます。ぬいぐるみは「ほげちゃん」という名前に決まり、家族の一員になりました。みんながお出かけした後、おうちの中でほげちゃんは・・・

見た目は可愛いほげちゃんが、みんながいない時だけ豹変するので、ビックリします。ほげちゃんの愛くるしさと性格のギャップが、とても面白いです。ほげちゃんはシリーズになっていて、他の絵本も面白いです。

りんごかもしれない(ヨシタケシンスケ

りんごかもしれない

りんごかもしれない

 

 12冊目のオススメ(おすすめ)絵本は、『りんごかもしれない(ヨシタケシンスケ)』です。

あるひ学校から帰ってくると、テーブルの上にりんごがひとつ置いてありました。「・・・でも・・・・・もしかしたら これは りんごじゃないのかもしれない。」・・・

『りんごかもしれない』は発行部数が30万部以上のベストセラーになっています。
りんごをありとあらゆる視点から哲学(妄想?)し、独特のユーモアと不思議な世界観で楽しませてくれます。日常にある、ただのりんごでも、ヨシタケシンスケさんの多様な発想にかかると、創りだされるストーリーは、どのページを読んでも面白いです。
絵も個性的で可愛いので、絵本の世界に入り込めます。

ヨシタケシンスケさんは、MOE絵本屋さん大賞を3度も受賞している今を時めく作家さんで、他にも個性的で面白い作品がたくさんあります。

リビア OLIVIA(イアン ファルコナー・作 / 谷川俊太郎・訳)

オリビア

オリビア

 

 13冊目に紹介する絵本は、『オリビア OLIVIA(イアン ファルコナー・作 / 谷川俊太郎・訳)』です。

オシャレが好きで天真爛漫なこぶたのオリビアの、自由気ままな日常を描いた絵本なのですが、オリビアの突飛で無邪気な行動がとても可愛くて面白いです。
イラストはモノクロを基調としていて、来ている服は鮮やかな赤色になっています。絵本全体が、オシャレで可愛いです。

『オリビア』はニューヨークタイムズで「52週連続ベストテン入り」を果たしている絵本で、シリーズになっています。シリーズの他の絵本も可愛くて面白いです。

ぐるんぱのようちえん (西内ミナミ・さく / 堀内誠一・え)

ぐるんぱのようちえん

ぐるんぱのようちえん

 

 14冊目のオススメ絵本は、『ぐるんぱのようちえん (西内ミナミ・さく / 堀内誠一・え)』です。

ぐるんぱは、ひとりぼっちのおおきなぞう。汚くてくさい臭いもします。ジャングルの仲間達は会議をして、ぐるんぱは働きに出ることになります。そこで、体を綺麗に洗って、出発し・・・

色々な仕事場で、ぐるんぱが色々なものを創るのですが、その創ったものが最後の結末に綺麗に繋がっていきます。全体を通して温かく美しいストーリーを楽しめます。
絵はとてもカラフルで鮮やかなので、どのページを開いてみても楽しいですし、何度も読み返したくなります。

『ぐるんぱのようちえん』は、発行部数が220万部以上になっているロングセラーの絵本です。『どうぞのいす』もそうですが、長く読み継がれている絵本は、何度も読み返して楽しむことができる、良さがあります。
僕が好きな絵本の中でも特にお気に入りの一冊です。

だるまちゃんとてんぐちゃん(かこさとし 加古里子

だるまちゃんとてんぐちゃん

だるまちゃんとてんぐちゃん

 

 15冊目のオススメ(おすすめ)絵本は、『だるまちゃんとてんぐちゃん(かこさとし 加古里子)』です。

ちいさいだるまちゃんと、ちいさいてんぐちゃんが遊んでいました。だるまちゃんは、てんぐちゃんの持っている物を何でもほしがります。だるまちゃんはお父さんに、てんぐちゃんと同じものが欲しいとおねだりして・・・

おねだりされたときに、だるまちゃんのお父さんが、だるまちゃんのために用意するものがユニークで面白いです。かこさとしさんの可愛いイラストも、見ていて飽きません。読むとほのぼのとした気持ちになれます。

『だるまちゃんとてんぐちゃん』は「だるまちゃんシリーズ」の第1作目で、発行部数180万部以上のロングセラーになっています。だるまちゃんシリーズには他にも面白い絵本があります。

バルバルさん(乾栄里子・文 / 西村敏雄・絵)

バルバルさん (こどものとも絵本)

バルバルさん (こどものとも絵本)

 

 16冊目のオススメ絵本は、『バルバルさん(乾栄里子・文 / 西村敏雄・絵)』です。

バルバルさんは町の床屋さん。毎日楽しく働いています。ある朝、バルバルさんのお店に、ライオンがやってきて・・・

ライオンだけでなく、いろんな動物が次から次へとやってくるのですが、西村敏雄さんのイラストがほのぼのとしてとても可愛いので、読んでいて微笑ましい気持ちになります。また、絵本の中の建物や来ている服などがお洒落なので、眺めているだけでも楽しめます。ちなみに、『バルバルさん』は西村敏雄さんのデビュー作だそうです。

チーター大セール(高畠那生)

チーター大セール

チーター大セール

 

 17冊目のオススメ絵本は、『チーター大セール(高畠那生)』です。

いつも暇なチーターのお店に、お客さんが一人やってきます。
お客さんは「あなたの くろいもようを くださいな」と言うので、チーターはビックリ!そして・・・

ユーモアあふれるまさかの展開が、とても面白いです。
絵もあざやかで個性的で、細かいところまで楽しいですし、絵本の不思議な世界にひたれます。

モジャキのくすり(平田明子・ぶん / 高畠純・え)

モジャキのくすり (ほるぷ創作絵本)

モジャキのくすり (ほるぷ創作絵本)

 

 18冊目のおすすめ絵本は、『モジャキのくすり(平田明子・ぶん / 高畠純・え)』です。

森の中にモジャキという大きなゴリラがいました。モジャキの楽しみは、こっそりはなくそを食べること。今夜もモジャキははなくそをひとつ口の中へ放り込みました。そのとき、フクロウのロニンがやってきて・・・

モジャキのはなくそをめぐり、愉快な出来事が起こるのですが、テンポよく物語が進んでいき、最後の結末もとても面白いです。はなくそをただの下品なギャグとしてではなく、きちんとしたオチのあるお話として取り入れています。

著者の平田明子さんは、なんとケロポンズのメンバーと知って、ビックリしました!
ケロポンズは子供向けの歌の作詞・作曲、振付を手がけ、親子コンサートや保育士を対象とした保育セミナーなども行う、音楽ユニットです。

うんこしりとり(tupera tupera)

うんこしりとり (コドモエ[kodomoe]のえほん)

うんこしりとり (コドモエ[kodomoe]のえほん)

 

 19冊目のオススメ(おすすめ)絵本は『うんこしりとり(tupera tupera)』です。

『うんこしりとり』は『パンダ銭湯』と同じ作者のtupera tuperaさんが描いた絵本です。タイトルそのままの内容で、うんこ限定のしりとりがひたすら続く、という絵本です。以前はインターネットでうんこしりとりの歌の動画が観れたのですが、今はもう観れないみたいです。読み聞かせすると子供は大喜びします。
絵本を読み終えた後は、自分達でいろいろうんこのしりとりを作ると、更に面白いです。

かえるをのんだ ととさん(日野十成・再話 / 斎藤隆夫・絵)

かえるをのんだ ととさん―日本の昔話 (こどものとも絵本)

かえるをのんだ ととさん―日本の昔話 (こどものとも絵本)

 

20冊目のオススメ絵本は、『かえるをのんだ ととさん(日野十成・再話 / 斎藤隆夫・絵)』です。

むかしむかしあるところに、仲の良いととさんとかかさんが住んでいました。ある日、ととさんの腹が痛くなって、お寺の和尚様に相談に行きました。すると、和尚様は「腹の中に虫がおるせいじゃ。カエルを飲むといいぞ」と言い、ととさんは、カエルをぺろっと飲みました・・・

『かえるをのんだととさん』は日本の昔話なのですが、とても昔話とは思えないくらい、古さを感じさせない面白さがあります。カエルを飲んだととさんに、次から次へと連鎖して起こる、繰り返しの出来事が楽しく、話はシンプルで分かりやすいです。
また、テンポがよいので、読み聞かせにもピッタリです。

きつねのおきゃくさま(あまんきみこ・ぶん / 二俣英五郎・え)

きつねのおきゃくさま (創作えほん)

きつねのおきゃくさま (創作えほん)

 

21冊目のオススメ絵本は、『きつねのおきゃくさま(あまんきみこ・ぶん / 二俣英五郎・え)』です。

むかしむかし あったとさ。はらぺこきつねが 歩いていると、やせた ひよこが やってきた。がぶりと やろうと 思ったが、やせているので 考えた。太らせてから 食べようと・・・

『きつねのおきゃくさま』は小学校の国語の教科書にも掲載されている、知る人ぞ知る名作絵本です。結末は悲しく切なくなるような道徳的なお話なのですが、絵がとても可愛くほのぼのとしていて、シンプルで分かりやすく「これぞ絵本の王道」といった面白さがあります。
また、文章がとてもリズミカルなので、読み聞かせや音読するのにもぴったりです。

さよならさんかく(わかやまけん

さよならさんかく (こぐまちゃんえほん)

さよならさんかく (こぐまちゃんえほん)

 

 22冊目のオススメ絵本は、『さよならさんかく(わかやまけん)』です。

さよなら さんかく まてきて しかく
しかくは なあに しかくは なあに
しかくは とうふ とうふは しろい・・・

『さよならさんかく』は、わかやまけんさんの「こぐまちゃんえほん」シリーズの一冊です。言葉を使った連想遊びのような、昔ながらのわらべ歌を、「色」と「形」をテーマとしてアレンジしたユニークな絵本です。イラストがカラフルで可愛く言葉も短いので、小さなお子さんに読み聞かせしても喜ぶと思います。
うちの長女にも読んでみたら、興味を持って眺めていました。
しろくまちゃんのぬいぐるみが持っているので、親近感があったのかもしれません。
こぐまちゃんシリーズは他にもたくさんあり、どれもオススメです。

アベコベさん(フランセスカ サイモン・文 / ケレン ラドロー・絵 / 青山南・訳)

アベコベさん

アベコベさん

 

 23冊目のおすすめ絵本は、『アベコベさん(フランセスカ サイモン・文 / ケレン ラドロー・絵 / 青山南・訳)』です。

アベコベさんの一家は、いつも真夜中に起きます。それから、パジャマに着替え、ベッドの上で朝食。ソーセージをお手玉のように投げ、足の指を使ってトーストを食べ・・・

タイトルずばりの、全てがアベコベな一家の絵本です。やることなすことがアベコベなのですが、それが日常になっているアベコベさん達の行動や会話が、愉快で楽しいです。海外の絵本らしいユーモアが随所にちりばめられていて、読んでいて飽きさせません。ただ単に「逆のことをすれば面白い」というだけでなく、結末にいたるまでのストーリーがとても綺麗で見事なオチがあります。イラストも細かいところまでアベコベになっていて、タイトルも逆さま。ゆっくり絵を眺めながら楽しめる絵本です。

でっこりぼっこり(高畠那生)

でっこりぼっこり

でっこりぼっこり

 

 24冊目のオススメ絵本は『でっこりぼっこり(高畠那生)』です。

あるところに、巨大人の足跡がありました。その足跡は、巨大人がマラソンをしたためにできた足跡でした。何しろ巨大人の足跡なので、それはそれは巨大な足跡で、ぼっこり穴があいてしまいまして・・・

『でっこりぼっこり』の作者は、このブログでも何度か紹介した高畠那生さんです。
高畠さんの絵本はいつもとびっきりのユーモア溢れるストーリーが面白く、個性的なイラストが不思議な世界観をかもし出しています。
世界中に見られる巨大な足跡が様々な使われ方をして、楽しいです。
芸がとても細かく、他のあの絵本で出てきたキャラクターが出てきたり、前のページのあの人たちが、後からあんなことになっていたりと、何度もページを読み返したくなります。
高畠さんの他の絵本もいろいろ読んでみると、相乗効果でよりいっそう絵本の世界を楽しめると思います。

まげすけさんと しゃべるどうぐ(太田大輔

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25回目に紹介する絵本は『まげすけさんと しゃべるどうぐ(太田大輔)』です。
福音館書店の「こどものとも2014年6月号」になります。

まげすけさんは江戸の髪結いという、まげをなおす仕事をしていました。まげすけさんは、毎日仕事から帰ると、いつも家の道具に話しかけて、道具を大切にしていました。あるとき、まげすけさんがしゃもじに向かって「お前も話せたらいいのにねえ」と言いました。そして、その翌朝のこと・・・

この絵本もタイトルずばりで、まげすけさんの道具が喋り出すというお話なのですが、江戸の町並みや家の中の様子、待ち行く人々の暮らしぶりなど、絵を通して「江戸時代」を感じられます。
トーリーは分かりやすい勧善懲悪もので、最後はきっちりハッピーエンドで終わります。道具をこよなく愛するまげすけさんと、まげすけさんを守ろうとする道具達との絆が、とても温かい気持ちにさせてくれます。

こどものとものバックナンバーなので、市販はされていないようです。
読みたい方は、図書館で借りてみてください。

あおくんときいろちゃん(レオ レオーニ・作 / 藤田圭雄・訳)

あおくんときいろちゃん (至光社国際版絵本)

あおくんときいろちゃん (至光社国際版絵本)

 

 26冊目のオススメ絵本は『あおくんときいろちゃん(レオ レオーニ・作 / 藤田圭雄・訳)』です。

あおくんはお友達がたくさんいます。一番の仲良しは、きいろちゃんです。きいろちゃんのおうちは通りの向こうにあります。ある日、あおくんのママはお買い物に行き、あおくんはお留守番を頼まれました。なのに、あおくんはきいろちゃんと遊びたくなり、きいろちゃんのおうちに行き・・・

丸くちぎった色紙を使った絵は、とても綺麗で、その「色」をテーマにした絵本です。
作者のレオ・レオーニはアメリカを代表する芸術家ですが、イラストの美しさだけでなく、ストーリーが本当に美しく芸術的で、心に響きます。
『あおくんときいろちゃん』の出版社は至光社ですが、本当に至光と言えるくらい完璧な、宝物のような絵本だと思います。

ぞうくんのさんぽ(なかのひろたか さく・え / なかのまさたか レタリング)

ぞうくんのさんぽ

ぞうくんのさんぽ

 

 27冊目のオススメ絵本は『ぞうくんのさんぽ(なかのひろたか さく・え / なかのまさたか レタリング)』です。

ぞうくんが散歩に出かけました。するとかばくんに出会いました。ぞうくんがかばくんを散歩に誘うと、「背中に乗せてくれるならね」とかばくんは言いました・・・

『ぞうくんとさんぽ』は140万部以上発行されているベストセラー作品です。
シンプルな繰り返しのストーリーがとても分かりやすく、面白いです。
イラストも可愛く文章が少ないので、小さなお子さんに読み聞かせするのにもオススメです。シリーズになっていて、他の絵本も合わせて読むと更に面白さが増します。

リビア バンドをくむ(イアン ファルコナー・作 / 谷川俊太郎・訳)

オリビア バンドをくむ
オリビア バンドをくむ
 

 28冊目のオススメ絵本は『オリビア バンドをくむ(イアン ファルコナー・作 / 谷川俊太郎・訳)』です。『オリビア』シリーズの第4弾になります。

なんでも上手でおしゃまなこぶたのオリビアが、花火を観に行く準備をします。バンドのパレードが無いと知って「わたしたちが バンドになって パレードをするのよ!」と言うが、家族はしらんぷり。オリビアは「いいわよ、ひとりバンドで」と言い・・・

相変わらずオリビアは賢くて可愛いです。
イラストはモノクロを基調としていて、赤のドットや水色のボーダーなど、来ている服がみんなお洒落です。
天真爛漫なオリビアの突飛な行動や言動が、ユーモアにあふれていて楽しいです。
やることなすことが風変わりではちゃめちゃなオリビアに対し、温かく接する家族の雰囲気が微笑ましいです。

もしもしおでんわ(松谷みよ子・作 / いわさきちひろ・絵)

もしもしおでんわ (松谷みよ子 あかちゃんの本)

もしもしおでんわ (松谷みよ子 あかちゃんの本)

 

 29冊目のオススメ絵本は『もしもしおでんわ(松谷みよ子・作 / いわさきちひろ・絵)』です。

じりりーん、じりりーん、と電話が鳴ります。「もしもし、モモちゃんです。まだ、ねむたいの」・・・

モモちゃんちには懐かしの黒電話があります。ジリリーンと電話がかかってくるのですが、かけてくる相手がとても絵本的でほのぼのとしています。
いわさきちひろさんのイラストがとても幻想的で、絵本のファンタジーの世界に入り込めます。
『もしもしおでんわ』は100万部以上のベストセラーですが、松谷みよ子さんは他にもベストセラーをたくさん作られている超ベストセラー作家さんです。
有名な『いないいないばあ』を含め、いろんな名作があります。

ねぎぼうずのあさたろう その1(飯野和好

ねぎぼうずのあさたろう その1 (日本傑作絵本シリーズ)

ねぎぼうずのあさたろう その1 (日本傑作絵本シリーズ)

 

 30冊目のおすすめ絵本は『ねぎぼうずのあさたろう その1(飯野和好)』です。

あさつき村のあさたろうは、元気で正義感の強いねぎぼうずです。ある日、乱暴者のやつがしらのごんべいとこいものちょうきちが、しいのみのおようちゃんをイジメていました。見かねたあさたろうは、二人をこらしめようとして・・・

ねぎぼうずのあさたろう』は、ねぎやいもなど、野菜や果物を擬人化した個性的なキャラクターが様々なドラマを繰り広げる絵本です。江戸時代のような雰囲気の世界観になっています。絵本に出てくるキャラクターの言葉遣いや、お店などの雰囲気から、道行く人々まで、日本の古き良き時代を表しています。
作者の飯野和好さんは絵本を作るにあたって、いろんな映画や文献を読んで、茶店の様子や刀の長さや差し方など、細部にいたるまで詳細に調べているそうです。
絵本は創作なのでファンタジーですが、絵本に出てくるいろんなものにリアリティがあり、歴史や時代劇などが好きな大人でも発見や楽しみがあるような作品だと思います。

作中に出てくる言葉や表現がかなり独特なので、読み聞かせをする人によって、雰囲気が変わってくるかもしれません。
絵本はシリーズ化されていて、現在は10巻まで出ています。(2017年7月の時点)
東海道を江戸から京都まで旅する設定になっているのですが、最新刊の10巻で京都の手前まで行っているので、もうそろそろ最終巻になりそうです。シリーズは全部続いているので、続編もぜひ合わせて読んでみてください。

てぶくろ(エウゲーニー・M・ラチョフ・作 / うちだりさこ・訳)

てぶくろ (世界傑作絵本シリーズ)

てぶくろ (世界傑作絵本シリーズ)

 

 31冊目のオススメ絵本は『てぶくろ(エウゲーニー・M・ラチョフ・作 / うちだりさこ・訳)』です。

おじいさんが森の中で手袋を片方だけ落とし、そのまま行ってしまいました。すると、ねずみが走ってきて、手袋にもぐり込んで言いました。「ここで くらすことに するわ」・・・

ねずみ、かえる、うさぎなど、次々にやってくる動物達が手袋を住まいにするのですが、その設定の面白さもさることながら、手袋を家として使うためにハシゴがかかったり、窓がついたりするイラストの変化が、とても面白いです。
シンプルで分かりやすい繰り返しのストーリーと、さりげない結末がとても綺麗で、これぞ名作という絵本だと思います。

『てぶくろ』はウクライナの民話で、日本国内だけでも何と300万部以上も売れている超ベストセラーです。本当に面白いお話は時を越え、国を越えて伝わってゆくんですね。

ぼくを探しに(シルヴァスタイン・作 / 倉橋由美子・訳)

新装 ぼくを探しに

新装 ぼくを探しに

 

 32冊目のおすすめ絵本は『ぼくを探しに(シルヴァスタイン・作 / 倉橋由美子・訳)』です。

何かが足りない。それでぼくは楽しくない。足りないかけらを探しに行く。ころがりながら ぼくは歌う。「ぼくはかけらを探してる 足りないかけらを探してる ラッタッタ さあ行くぞ 足りないかけらを探しにね」・・・

『ぼくを探しに』は50万部以上発行されているベストセラーで、作者はシェル・シルヴァスタインさんです。シルヴァスタインさんの絵本はどれも少し哲学的で抽象的なテーマのお話になっています。
これ以上ないくらいシンプルなイラストなのですが、シンプルな絵とシンプルな言葉を使って、心に響くストーリーを創り上げています。
何も考えずに読めば単純に面白い絵本ですし、深い意味を読み取ろうとすれば哲学的な大人向けの絵本としても楽しめます。
この絵本には続編があり、そちらもオススメです。

どんなにきみがすきだかあててごらん(サム マクブラットニィ・ぶん / アニタ ジェラーム・え / 小川仁央・やく)

どんなにきみがすきだかあててごらん (児童図書館・絵本の部屋)

どんなにきみがすきだかあててごらん (児童図書館・絵本の部屋)

 

33冊目のおすすめ絵本は『どんなにきみがすきだかあててごらん(サム マクブラットニィ・ぶん / アニタ ジェラーム・え / 小川仁央・やく)』です。

ちいさなちゃいろいノウサギは、お休みの時間。おおきなちゃいろいノウサギの長い耳につかまって、ベッドへいくところ。ちいさなウサギは、おおきなウサギに聞いてみたくなった。「どんなに、きみがすきだか あててごらん」。「そんなこと、わからないよ」と、デカウサギが言い・・・

チビウサギとデカウサギは大の仲良しで、二人の深い愛情で結ばれた絆を表現した絵本です。お互いがどれだけ相手を好きなのかを比べ合いするのですが、そのやり取りがとても可愛くて、微笑ましいです。
イラストも優しげで温かみがあるので、読んでいてとても穏やかな気持ちになれます。
結末は愛とユーモアに溢れています。
『どんなにきみがすきだかあててごらん』は53ヶ国語に翻訳されていて、何と世界で2800万部以上も発行されている超ベストセラーです。
名作は国を越えて、たくさんの人に愛され続けていくのでしょうね。

ほげちゃんとこいぬのペロ(やぎたみこ)

ほげちゃんとこいぬのペロ

ほげちゃんとこいぬのペロ

 

 34冊目のオススメ絵本は『ほげちゃんとこいぬのペロ(やぎたみこ)』です。
『ほげちゃん』シリーズの一冊になります。

くまのぬいぐるみのほげちゃんは、ゆうちゃんのお気に入り。いつも一緒に遊んでいます。ある日、ゆうちゃんのおうちで、ペロという名前の子犬を預かることになりました。今日は一日お泊りです。ほげちゃんはペロに噛まれないように棚に置かれ、家族のみんなはペロと一日中遊びます。そして、その日の夜に・・・

口調だけは少し乱暴で生意気な感じのほげちゃんですが、とっても賢くてしっかりしててます。ペロがいろいろやらかすのですが、その後始末を全部やってくれます。なんだかんだで、優しいほげちゃんとペロや猫のムウとのやり取りが、可愛らしいです。
巻末に「ほげちゃんすごろく」のページがあり、ほげちゃんシリーズの内容に関するマスになっているので、親子で遊ぶと面白いです。

おやすみゴリラくん(ペギー ラスマン・作 / 伊東寛・訳)

おやすみゴリラくん
おやすみゴリラくん
 

35冊目のおすすめ絵本は『おやすみゴリラくん(ペギー ラスマン・作 / 伊東寛・訳)』です。

夜の動物園で、管理人のおじさんが、動物達のオリを見回りに行きます。「ぐっすり、おやすみ、ゴリラくん」。ところが、ゴリラくんはこっそり、管理人のおじさんからオリのカギを抜き取り・・・

いたずらもののゴリラくんが管理人のカギを取って、次々と動物達のオリをあけてしまうのですが、管理人のおじさんが気づきません。
最終的に、動物達がオリから出たことに気づかれるのですが、気づくタイミングが遅すぎて面白いです。
文章は少ないですが、イラストがとても分かりやすく、次のページが待ち遠しくなる絵本だと思います。結末もオチがきちんとあって、最後まで楽しめます。

しんせつなともだち(方軼羣・作 / 村山 知義 / 画 / 君島久子・訳)

しんせつなともだち

しんせつなともだち

 

 36冊目のオススメ絵本は『しんせつなともだち(方軼羣・作 / 村山 知義 / 画 / 君島久子・訳)』です。

雪がたくさん降り積もり、食べ物がなくなった冬のある日のことです。こうさぎは食べ物を探しに出かけていきました。すると、こうさぎはかぶを二つ見つけ、一つは喜んで食べ、もう一つは残しました。こうさぎはろばさんもお腹をすかせているだろうと思い、かぶをろばさんの家に持って行くと、ろばさんは留守だったので、かぶを置いていきました・・・

動物達の純粋な優しさが、連鎖していき、最終的に元に戻って輪のように繋がっていく、心温まる素敵なストーリーです。
この『しんせつなともだち』は作者の方軼羣さんが伝え聞いた、朝鮮戦争の時の逸話が元になって誕生したお話だそうです。
野戦病院にある劇団が訪れてお土産を持ってきたのですが、そのお土産がいろんな場所をめぐりめぐって、結局最終的に元に戻ってきた、というお話です。
『どうぞのいす』に似ているところがあるのですが、どちらも名作だと思います。

まるまるまるのほん(エルヴェ テュレ・さく/ たにかわしゅんたろう・やく)

まるまるまるのほん

まるまるまるのほん

 

 37冊目のおすすめ絵本は『まるまるまるのほん(エルヴェ テュレ・さく/ たにかわしゅんたろう・やく)』です。

この絵本は「参加型絵本」になっていて、絵本に出てくる丸を触ったり、絵本を動かすことにより、絵が動いているような気にさせる仕組みになっています。
凄くシンプルでカラフルなイラストを使い、ただ「読む」のではなく、子供が実際に手を動かして「体験」する絵本を創り上げています。
スマホタブレットの画面を触って操作するゲームがたくさんありますが、『まるまるまるのほん』はデジタルな画面の代わりに絵本の絵を触って、インタラクティブな遊びが楽しめる「アナログのゲーム」と言えるかもしれません。
子供が自分で触って楽しむこともできますし、親が読み聞かせをしても喜ぶと思います。

走れ! みかんのかわ(吉田戦車

走れ!  みかんのかわ

走れ! みかんのかわ

 

 38冊目のオススメ絵本は『走れ! みかんのかわ(吉田戦車)』です。

「あ~~!みがいなくなっちゃった!!」。みかんの皮は、中の実が急にいなくなってしまったので、探しに行くことにし、走り出しました・・・

『走れ!みかんのかわ』は、あの不条理ギャク漫画『伝染るんです。』で有名な漫画家、吉田戦車さんの絵本です。『伝染るんです。』は四コマ漫画としては異例の累計300万部以上のベストセラー漫画です。
かなりシュールな独特のギャグ漫画を描かれていた吉田さんが、どんな絵本を描くのかと期待して、読んでみたら、とても面白かったです。

なんといっても、「みかんの皮が、逃げた中身の実を捜しに行く」という冒頭からの設定が個性的で、「どんな風に話しが続いてくんだろう」とわくわくします。
きちんと子供向けに分かりやすくシンプルに描かれているのですが、大人が読んでも面白いです。イラストも可愛いので、先に絵本を読んだ方が漫画の『伝染するんです。』を読むと、ビックリされるかもしれません(笑)
結末はハッピーエンドになっていて、ほのぼのと温かいストーリーを楽しめます。

夢にめざめる世界(ロブ ゴンサルヴェス・作 /  金原瑞人・訳)

夢にめざめる世界 (海外秀作絵本)

夢にめざめる世界 (海外秀作絵本)

 

 39冊目のオススメ絵本は『夢にめざめる世界(ロブ ゴンサルヴェス・作 /  金原瑞人・訳)』です。

作者のロブ・ゴンサルヴェスはカナダの人気画家で、ほるぷ出版からだまし絵の絵本がシリーズで4冊出ています。
『夢にめざめる世界』はだまし絵絵本シリーズの一冊です。
これはもう、実際に絵本を観てもらうしかないのですが、二種類の絵が一枚の絵として見事に融合されていて、とても不思議な感覚になります。
表紙の絵でも、見上げる空が宇宙に浮かぶ地球にも見えます。
現実には有り得ないのだけど、絵だからこそ有り得る空想の世界を楽しむことができます。ひとつひとつの絵に、作者自信による詩がついているのですが、言葉がなくてもイラストだけで十分に楽しめる絵本です。

だまし絵といえば、個人的には安野光雅さんの『ふしぎなえ』が好きで、小さい頃によく読んだのを覚えています。
『夢にめざめる世界』だけでなく、ロブ・ゴンサルヴェスの他のだまし絵絵本も同じように不思議な世界を楽しめるので、また今後紹介しようと思います。

はらぺこあおむし(エリック=カール・さく / もりひさし・やく)

はらぺこあおむし エリック=カール作

はらぺこあおむし エリック=カール作

 

第40冊目のおすすめ絵本は『はらぺこあおむし(エリック=カール・さく / もりひさし・やく)』です。

ちっちゃな卵から、ちっぽけな青虫が生まれました。青虫はお腹がすいていたので、食べるものを探し始めました。そして、月曜日。りんごをひとつ見つけて食べました。まだお腹はぺっこぺこ。火曜日、なしを二つ食べました・・・

エリック・カールが描いた『はらぺこあおむし』は、知らない人なんて誰もいないほどに有名な絵本ですが、名作なので紹介しました。
どれくらい有名かというと、おそらく絵本だけで言えば世界で一番売れていて、発行部数は何と日本だけでも380万部以上、世界だと4400万部以上発行されていて、63ヶ国語の言語に翻訳されています。

自作のオリジナル色紙をコラージュ(切り貼り)して描かれたイラストが、とてもカラフルで綺麗です。
色紙を作る際に、スポンジやカーペットの切れ端をスタンプのように使ったりと、様々な工夫をして独特の色合いや質感を創り出しているのだそうです。
シンプルな繰り返しのストーリーがとても読みやすく、穴が開いた仕掛け絵本にもなっていて、子供達が喜ぶための工夫が満載です。
僕も子供の頃に読んでいましたが、大人になって読み返しても楽しめる作品です。
世界中で長く読み継がれてきた『はらぺこあおむし』は、まだまだこれからもたくさんの方に読まれるのでしょうね。

カミナリこぞうがふってきた(シゲリ カツヒコ・作)

カミナリこぞうがふってきた (絵本のおもちゃばこ)

カミナリこぞうがふってきた (絵本のおもちゃばこ)

 

 41冊目のおすすめ絵本は『カミナリこぞうがふってきた(シゲリ カツヒコ・作)』です。

学校の帰り道、夕立が降ってきました。タケシが木の下で雨宿りをしていると・・・ドーン!とカミナリが落ち、目の前に巨大な赤ん坊が落ちてきて・・・

内容はタイトルの通り、カミナリこぞうが空から落ちてくるお話なのですが、シゲリカツヒコさんの絵がものすごくリアルで迫力があり、独特の世界観を創り上げています。
決して可愛い絵ではないので、好みが分かれるかもしれませんが、内容はとても面白いです。
少しだけジブリの『千と千尋の神隠し』に雰囲気が似ているような気もします(絵が似てるわけではなく、キャラクターの感じが何となく。)

ノラネコぐんだん きしゃぽっぽ(工藤ノリコ)

ノラネコぐんだん きしゃぽっぽ (コドモエ[kodomoe]のえほん)

ノラネコぐんだん きしゃぽっぽ (コドモエ[kodomoe]のえほん)

 

 42冊目のオススメ絵本は『ノラネコぐんだん きしゃぽっぽ(工藤ノリコ)』です。

いたずらっ子のノラネコ達が、ワンワンちゃんの汽車を見ていました。ワンワンちゃんは汽車に積荷を全部載せ終わると、お茶を飲んで休憩することに。ワンワンちゃんがいないのをいいことに、ノラネコぐんだんは汽車に乗り、石炭をどんどん入れて・・・

『ノラネコぐんだん きしゃぽっぽ』は、工藤ノリコさんの「ノラネコぐんだん」シリーズの一冊です。シリーズは累計で30万部以上のベストセラーになっています。
トーリーはユーモアに溢れていて面白く、なんといっても登場するキャラクターがみんな、とっても可愛いです。
主役のノラネコ達だけでなく、駅員さんから市場のお客さん、チーズやりんごなどキャラクター以外のものたちも、イラストが優しげで可愛いです。
オチも綺麗で楽しいです。ノラネコぐんだんシリーズは他にもたくさんあり、どれも面白いのでお勧めです。

ZOOM ズーム(イシュトバン・バンニャイ)

ZOOM (fukkan.com)

ZOOM (fukkan.com)

 

 43冊目のオススメ絵本は『ZOOM ズーム(イシュトバン・バンニャイ)』です。

この絵本は文章が全くないイラストだけの絵本です。
冒頭部分で鶏のトサカが出てきて、次のページではズームアウト(縮小)されて鶏の胸から上の部分が描かれています。
その次のページでは更にズームアウトされて、部屋の中から窓の外の鶏を見ている子供二人の姿が描かれています。
ページをめくる度に前のページの絵をズームアウトしていき、どんどん最初の鶏から離れていくような作りになっています。

言葉で書くと伝わりにくいかもしれませんが、実際に絵本を観ると、かなりインパクトがあって面白いです。眺めている絵が「離れてみるとこんな風になっていたのか」という驚きと発見があり、最後まで飽きずに楽しませてくれます。
あと、個人的な意見ですが、全部読んだら終わりから逆に読んでいっても(ズームアップしていく)、面白いと思います。

作者のイシュトバン・バンニャイさんはハンガリー生まれのイラストレーターで、この絵本は処女作なのだそうです。世界にはいろんなタイプの面白い絵本がありそうですね。この絵本には『Re-zoom リズーム』という続編もあります。

もりでいちばんつよいのは? (ジュリア ドナルドソン・ぶん / アクセル シェフらー・え / 久山太市・やく)

もりでいちばんつよいのは? (児童図書館・絵本の部屋)

もりでいちばんつよいのは? (児童図書館・絵本の部屋)

  • 作者: ジュリアドナルドソン,アクセルシェフラー,Julia Donaldson,Axel Scheffeler,久山太市
  • 出版社/メーカー: 評論社
  • 発売日: 2001/01/01
  • メディア: 大型本
  • この商品を含むブログ (4件) を見る
 

 44冊目のオススメ絵本は『もりでいちばんつよいのは? (ジュリア ドナルドソン・ぶん / アクセル シェフらー・え / 久山太市・やく)』です。

暗い森の奥深く、ネズミが歩いていると、そこへキツネがやってきて、ネズミはご馳走に見えました。「どこいくの、ちっちゃな ちゃいろいネズミくん? 地面の下の ぼくんちで 一緒にお昼を食べないか」「そりゃあ、ぞっとするほど ご親切に、キツネくん。でも、ぼく・・・グラファロと お昼を食べる約束なんだ」・・・

ちっちゃなネズミくんが森で歩いていると、キツネ、フクロウ、ヘビなど、ネズミくんを食べたい動物達に次々と出会います。その時にネズミくんが機転をきかせて、見事に危険を回避するのですが、そのアイデアが面白いです。
そして、ストーリーの中盤で「ある生き物」に出くわすのですが、そこからの話の展開もユーモアに溢れています。
一番最後の結末もとても綺麗で、ネズミくんの賢さに感心させられます。
『もりでいちばんつよいのは?』の作者、ジュリア・ドナルドソンは、他にも面白い絵本を描かれています。

ピヨピヨスーパーマーケット(工藤ノリコ)

ピヨピヨスーパーマーケット

ピヨピヨスーパーマーケット

 

 45冊目のおすすめ絵本は『ピヨピヨスーパーマーケット(工藤ノリコ)』です。

ひよこのピヨピヨちゃん達、今日はスーパーマーケットでお母さんと一緒にお買い物です。ピヨピヨちゃん達の頭の中は、チョコやドーナツなど、欲しいお菓子でいっぱいになっています。お母さんが見ていない時にピヨピヨちゃん達は・・・

『ピヨピヨスーパーマーケット』は、『ノラネコぐんだん』シリーズの作者、工藤ノリコさんの作品です。
ニワトリのお母さんと、ひよこのピヨピヨちゃん達が一緒にスーパーマーケットにお買い物に行くのですが、イラストがとても可愛いくて、読むとほのぼのとした気持ちになります。スーパーマーケットにはたくさんの商品が並び、たくさんのお客さんでにぎわっているのですが、商品のひとつひとつが丁寧に細かく描いてあって、お客さん達の行動なども芸が細かく、全てが可愛らしく、工藤ノリコさんならではの世界を創り上げています。
トーリーも分かり易く、ピヨピヨちゃん達の可愛さと、お母さんの愛情に溢れていて、結末も温かいハッピーエンドになっています。『ピヨピヨ』はシリーズになっているので、他の作品もぜひ読んでみてください。

もうぬげない(ヨシタケシンスケ

もう ぬげない

もう ぬげない

 

 46冊目のオススメ絵本は『もうぬげない(ヨシタケシンスケ)』です。
『りんごかもしれない』と同じヨシタケシンスケさんの絵本になります。

「ぼくのふくが ひっかかって ぬげなくなって、もう どのくらい たったのかしら。」という冒頭から始まるこの絵本は、服が脱げなくなった男の子が、服が脱げないことに関して、いろんな角度や視点から想像(妄想?)していく、というストーリーになっています。
ヨシタケシンスケさんならではの「ありえない想像」が、とてもユニークで面白いです。そして「ありえない」のだけれど、あくまでも舞台は「日常」なので、親近感があり、独特の間の抜けた感じが楽しいです。
笑いを誘う方法には「ギャグ」と「ユーモア」があると思うのですが、ヨシタケシンスケさんの絵本には、ギャグではなくユーモアが溢れていて、『もうぬげない』のお話の中盤からの展開や、最後のオチは最高だと思います。個人的にはヨシタケシンスケさんの絵本の中で一番好きです。
『もうぬげない』は29万部以上のベストセラーになっているのですが、ヨシタケシンスケさんの絵本は他にも面白い絵本があり、どれもオススメです。

14ひきのあさごはん(いわむらかずお)

14ひきのあさごはん (14ひきのシリーズ)

14ひきのあさごはん (14ひきのシリーズ)

 

 47冊目のおすすめ絵本は『14ひきのあさごはん(いわむらかずお)』です。

森の中に14ひきの大家族のねずみ達が住んでいました。お父さんお母さん、おじいさんおばあさん、そして兄弟が10ぴきです。森の朝、一番早起きはおじいさん。それから、みんなが次々に目を覚まし・・・

『14ひきのあさごはん』は、いわむらかずおさんの絵本で『14ひき』のシリーズは、世界で何と1000万部以上も発行されています。
僕が小さい頃に家にあったので、よく読んでいたのを覚えています。
いわむらかずおさんのイラストは、本当に綺麗で細かいところまでクオリティが凄いです。

絵が凄く綺麗なので、読んでいると本当に絵本の世界に入り込んだような気持ちになれます。14ひきのねずみ達の生活を疑似体験して、ゆっくり楽しむことができます。
たとえば、絵本の中で出てくるスープやパンなど、食べ物は本当に美味しそうに見えるので、空想の世界なのに思わず食べたくなります。
ジブリ宮崎駿監督のアニメ『天空の城ラピュタ』で、パズーがトーストに目玉焼きを乗せて食べるシーンがあって、それが凄く美味しそうに見えるのですが、それに通じるものがあると思います。(分かりにくい例えかもしれませんが。。)
シリーズの本は他にもたくさんあるので、読んでみてください。

てん(ピーター レイノルズ・作 / 谷川俊太郎・訳)

てん

てん

 

 48冊目のオススメ絵本は『てん(ピーター レイノルズ・作 / 谷川俊太郎・訳) 』です。

絵を描くのが大嫌いなワシテは、お絵描きの時間が終わっても紙は真っ白。何も描かないワシテに先生は「何かしるしをつけてみて。そして、どうなるか見てみるの」と言いました。ワシテはマーカーをつかむと、紙に力いっぱい押し付けた。「これでどう!」・・・

『てん』の作者、ピーター・レイノルズさんは『ちいさなあなたへ』というベストセラーを描かれている絵本作家です。訳者は詩人の谷川俊太郎さん。
主人公が先生の一言がきっかけで描いた点から、物語が始まっていき、ワシテがいろんな種類の点を描き始めるのですが、そのストーリーはまるで映画(人間ドラマ)を観ているような面白さがあります。
絵本を通じて読者は「何かひとつのことをやり続けること」が、やがて奇跡のような出来事に繋がってゆくことを、感じることができます。もちろん、そういう風な学びを深く考えなくても、純粋に物語を楽しむことができます。
話の最後のオチも綺麗で、読み終わると明るい希望に満ちた気持ちになれます。
イラストも海外の作者らしい雰囲気で、洒落ています。

ふしぎなえ(安野光雅

ふしぎなえ (安野光雅の絵本)

ふしぎなえ (安野光雅の絵本)

 

 49冊目のオススメ絵本は『ふしぎなえ(安野光雅)』です。

作者の安野光雅さんは、国内海外問わず、世界中の美術や児童書に関する賞を数多く受賞されている、画家です。
この『ふしぎなえ』は、安野光雅さんの絵本デビュー作品です。
安野さんは絵画や美術だけでなく、数学・科学などの造詣も深く、その幅広い教養を生かした独創的な作品をたくさん創り上げています。

『ふしぎなえ』は、「不可能図形」という不思議な図形を使った絵になっていて、現実(3次元の空間)では有り得ない絵を、絵本の世界(2次元の平面世界)に描いた作品です。
「不可能図形」は
「トリックアート」や「だまし絵」と似たような意味の言葉です。
不可能図形を描く世界的に有名な画家に、マウリッツ・エッシャーがいますが、安野さんはエッシャーの絵に影響を受けて、『ふしぎなえ』を制作したそうです。
また、同じような、だまし絵の絵本作品として、以前紹介した『夢にめざめる世界(ロブ・ゴンサルヴェス)』などがあります。

昔よく行っていた喫茶店に置いてあった『ふしぎなえ』を何度も繰り返し読んでいたのを、覚えています。実際に絵本を読むと一目瞭然なのですが、ありえない奇妙な絵がたくさん出てくるので、非日常的な、なんともいえない不思議な感覚になり、その感覚がとても楽しいです。
絵だけで文章がないので、逆に絵自体に集中できて、空想の異世界にどっぷりと入りこめるのかもしれません。
『ふしぎなえ』は50年くらい前に描かれた古い絵本ですが、今読んでも新鮮な驚きがあり、時代を超えて楽しむことができる名作だと思います。
安野光雅さんの絵本は他にも面白いものがあります。

うごいちゃだめ!(エリカ シルヴァマン・え / S.D. シンドラー・ぶん / せなあいこ)

うごいちゃだめ!

うごいちゃだめ!

 

 50冊目のおすすめ絵本は『うごいちゃだめ!(エリカ シルヴァマン・え / S.D. シンドラー・ぶん / せなあいこ)』です。

ある日、あひるが湖へ出かけました。そして、がちょうがやってきました。「あら、がちょうさん。あたしのおよぎを、見てちょうだいよ。」と言い、あひるは思い切り足を動かして泳いで見せました。すると、がちょうは「ふむ、わるくない。でも、僕の方が速いな。」と言い・・・

湖で出会ったあひるとがちょうは、どちらが速く泳げるか競争します。泳ぎの勝負はあひるの勝ちでした。次はどちらが高く飛べるのか競争を始めます。今度はがちょうの勝ちでした。そして、最後に「先に動いたら負け」という勝負を始めるのですが、この勝負がとてもユニークで面白いです。
勝負の途中でいろんな困難がふりかかるのですが、二人とも負けないように(動かないように)がんばり続けます。
そのひとつひとつのシーンが楽しく、終盤のストーリーははらはらどきどきさせられます。そして、ただ楽しいだけではなく、あひるとがちょうの優しさや絆が温かく描かれていて、読む人の心を和ませてくれます。
イラストも、とても可愛いです。
お話はシンプルで分かりやすいので、読み聞かせにもオススメです。


以上、オススメの絵本50冊の紹介でした。