世界一幸せな国(安心して暮らせる国)はどこ? 自分で調べる世界幸福度が高い国!
【世界一幸せな国(安心して暮らせる国)はどこ?】
世界一幸せな国(安心して暮らせる国)は一体どこの国なんでしょうか?
2017年3月20日は国連が定めた「世界幸福デー」になっていて、世界幸福度報告書が発表されています。
国連の基準ではなく、自分の「どんな国が幸せなのか?」という価値観を基準に世界で最も幸せな(安心して暮らせる)国を調べてみました。
間違った情報も多々あるかもしれませんので、間違いに気づいた方がいましたら、ぜひ教えてください。
長文なので手っ取り早く結論を知りたい方は、下記をクリックしてください。
【どんな国が幸せなのか?】
何があれば幸せな国だと言えるのかは人によってそれぞれだと思います。下記の箇条書きは僕にとっての基準になります。僕は安定志向なので、基本的には福祉に力を入れている国になると思います。
- 健康寿命が長い(質の高い医療が受けられ、衛生環境や栄養状態が良い)
- 医療費が安い
- 治安が良い1(犯罪率が低い)
- 治安が良い2(戦争・紛争等の不安が少ない)
- 交通事故で死ぬ確率が低い
- 労働時間が少ない
- 教育費が安い1(小学生~高校生)
- 教育費が安い2(大学生)
- 貧困率が低い(貧しくて困っている人が少ない)
- 支出に使えるお金が多い
- 社会保障が充実している(困ったときの支援制度が充実)
【健康寿命が長い】
まずは、健康寿命が長い国を調べてみます。ここでは、健康寿命が70歳を越えている国をリストアップします。WHO(世界保健機関)が2017年に公開した世界保健統計によると、健康寿命が70歳を越えている国は以下になります。
健康寿命とは、「病院や介護に頼らずに健康に生きられる期間」のことで、「死ぬまでの期間」である平均寿命とは異なります。
ちなみに世界平均は「63.1歳」で、一番寿命が短い国はシエラレオネで「44.4歳」になります。日本は世界1位で「74.9」歳です!
基本的に健康寿命が長い国は最終的な平均寿命も長い国になります。
- 日本(74.9)
- シンガポール (73.9)
- 韓国 (73.2)
- スイス (73.1)
- イスラエル (72.8)
- イタリア (72.8)
- アイスランド (72.7)
- フランス (72.6)
- スペイン (72.4)
- カナダ (72.3)
- オランダ (72.2)
- オーストリア (72.0)
- ノルウェー (72.0)
- スウェーデン (72.0)
- オーストラリア (71.9)
- ギリシャ (71.9)
- ルクセンブルク (71.8)
- マルタ (71.7)
- ニュージーランド (71.6)
- アイルランド (71.5)
- ポルトガル (71.4)
- イギリス (71.4)
- キプロス (71.3)
- ドイツ (71.3)
- デンマーク (71.2)
- ベルギー (71.1)
- スロベニア (71.1)
- フィンランド (71.0)
- ブルネイ (70.4)
- チリ (70.4)
次は医療費が安い国です。医療費が安いということは、逆に言うと医療費に関する公的負担率が高い国になります。「グローバルノート」さんのデータ(出典は世銀で2014年度版)を利用します。医療費の公的負担率が80%以上の国をリストアップします。189カ国の世界平均は「60.05%」で、最も公的負担率が少ない国はコンゴ民主共和国で「6.43%」です。日本は23位で「83.59%」になっています。米国は48.30%と先進国の中ではダントツで低い数値になっています。
※カッコ内は公的負担率のパーセンテージです
- ツバル (99.20)
- キューバ (95.61)
- ブルネイ (93.86)
- サンマリノ (93.59)
- セーシェル (92.21)
- ソロモン諸島 (91.87)
- ミクロネシア連邦 (90.71)
- サモア (90.60)
- 東ティモール (90.40)
- バヌアツ (89.79)
- オマーン (89.77)
- モナコ (88.55)
- オランダ (87.00)
- タイ (86.00)
- クウェート (85.93)
- カタール (85.75)
- ノルウェー (85.49)
- デンマーク (84.76)
- チェコ (84.74)
- マーシャル諸島 (84.32)
- スウェーデン (84.03)
- ルクセンブルク (83.93)
- 日本 (83.59)
- イギリス (83.14)
- トンガ (82.40)
- ニュージーランド (82.35)
- クロアチア (81.87)
- コンゴ共和国 (81.76)
- パプアニューギニア (81.28)
- キリバス (81.18)
- アイスランド (81.04)
- ルーマニア (80.40)
次は、治安が良い国(殺人発生率が低い国)を調べます。人口10万人に対し殺人事件が1件未満の国をリストアップします。殺人事件の件数が0件の国は全部で5カ国あったのですが、そのうち2つの国は人口が1万人未満と非常に少なく、信頼できるデータなのか疑問だったので除外してあります。
ちなみに最も殺人事件が多い国は、エルサルバドルで人口10万人に対し殺人事件の件数は「108.6件」になります。日本は世界4位で「0.31件」です。
- サンマリノ (0.00)
- アンドラ (0.00)
- リヒテンシュタイン (0.00)
- マカオ (0.17)
- シンガポール (0.25)
- 香港 (0.30)
- 日本 (0.31)
- ブルネイ (0.49)
- インドネシア (0.50)
- オーストリア (0.51)
- バーレーン (0.54)
- ノルウェー (0.56)
- パレスチナ (0.60)
- オランダ (0.61)
- マダガスカル (0.62)
- アイルランド (0.64)
- アラブ首長国連邦 (0.66)
- スペイン (0.66)
- スイス (0.69)
- ブルキナファソ (0.71)
- ルクセンブルク (0.72)
- 中国 (0.74)
- ポーランド (0.74)
- 韓国 (0.74)
- チェコ (0.75)
- イタリア (0.78)
- 台湾 (0.82)
- ドイツ (0.85)
- ギリシャ (0.85)
- モルディブ(0.85)
- クロアチア (0.87)
- スロバキア (0.88)
- アイスランド (0.91)
- ニュージーランド (0.91)
- イギリス (0.92)
- トンガ (0.95)
- マルタ (0.95)
- ポルトガル (0.97)
- オーストラリア (0.98)
- デンマーク (0.99)
次も治安が良い国ですが、国内の犯罪だけではなく、対外的な戦争や紛争(内戦や暴動なども含む)などの不安が少ない国を調べます。イギリスのエコノミスト紙による世界平和度指数が1.6以下の国をリストアップします。平和度指数は少なければ少ないほど平和で戦争や紛争の心配が無い国になります。
2017年版の世界1位はアイスランドで、最下位(163位)はシリアになっています。日本は世界10位です。カッコ内は指数の数値になります。
- アイスランド (1.111)
- ニュージーランド (1.241)
- ポルトガル (1.258)
- オーストリア (1.265)
- デンマーク (1.337)
- チェコ (1.360)
- スロベニア (1.364)
- カナダ (1.371)
- スイス (1.373)
- 日本 (1.408)
- アイルランド (1.408)
- オーストラリア (1.425)
- ブータン (1.474)
- ノルウェー (1.486)
- ハンガリー (1.494)
- ドイツ (1.500)
- フィンランド (1.515)
- スウェーデン (1.516)
- オランダ (1.525)
- ベルギー (1.525)
- シンガポール (1.534)
- モーリシャス (1.547)
- スペイン (1.568)
- チリ (1.595)
- ルーマニア (1.600)
次は交通事故の確率が低い国です。交通事故の確率が低いということは、道路が整備されていたり、法的なルールが整っていて、国民がルールをきちんと守る習慣がある国であると思われるからです。これもOECDのデータ(2014年度)を利用します。人口10万人に対し交通事故死する人が5人以下の国をリストアップします。
OECD加盟国の中で最も交通事故死率が高い国はブラジルで、人口10万人に対し年間23.80人が死亡しています。日本は3.70人で、6番目に事故死亡率が低い国になっています。
※カッコ内は人口10万人に対する交通事故死人数です
- アイスランド (2.10)
- イギリス (2.80)
- スウェーデン (3.20)
- デンマーク (3.60)
- オランダ (3.60)
- 日本 (3.70)
- ノルウェー (3.70)
- スイス (3.80)
- アイルランド (4.00)
- スペイン (4.20)
- ドイツ (4.30)
- イスラエル (4.40)
- フランス (4.80)
- オーストリア (5.00)
- ルクセンブルク (5.00)
次は、労働時間が少ない国です。OECD(経済協力開発機構)のデータ(2016年度版)から、年間労働時間が1650時間以内の国をリストアップします。OECDの加盟国は全部で35カ国しかないので、その他の国のデータに関しては信頼できそうなものが無かったので、リストにランクインした国は少ないです。
ちなみに、世界平均は1763時間で、日本は1713時間となっています。
- ドイツ (1363時間)
- デンマーク (1410時間)
- ノルウェー (1424時間)
- オランダ (1430時間)
- フランス (1472時間)
- ルクセンブルク (1512時間)
- ベルギー (1551時間)
- スイス (1590時間)
- オーストリア (1601時間)
- スウェーデン (1621時間)
次は、教育費が安い国です。逆に言うと、教育費に関する公的負担率が高い国(国や市町村が支払うので個人負担が少ない)になります。無料で探せる情報が無かったので、国際統計データの専門サイト「Global Note グローバルノート」さんのデータ(出典はOECD)を利用します。小学校から高校までの教育費の公的負担率が90%以上の国をリストアップします。ちなみに、集められた40カ国の平均は「91.23%」で、日本は「92.67%」で15位です。
※カッコ内は公的負担率のパーセンテージです
- ノルウェー (100)
- スウェーデン (100)
- フィンランド (99.28)
- エストニア (98.21)
- ラトビア (97.89)
- ルクセンブルク (97.14)
- デンマーク (97.07)
- リトアニア (96.56)
- ロシア (96.46)
- ベルギー (96.30)
- アイスランド (96.01)
- イタリア (95.90)
- オーストリア (95.87)
- アイルランド (95.48)
- 日本 (92.67)
- ハンガリー (92.46)
- 米国 (92.13)
- ポーランド (92.09)
- カナダ (91.92)
- スロベニア (90.85)
- フランス (90.74)
- チェコ (90.71)
- インドネシア (90.61)
次は、教育費(大学)が安い国です。今回も「Global Note グローバルノート」さんのデータ(出典はOECD)を利用します。教育費(大学)の公的負担率が75%以上の国をリストアップします。ちなみに、集められた39カ国の平均は「70.50%」で、日本は「35.25%」で37位と最下位争いをしている状況です。
※カッコ内は公的負担率のパーセンテージです
- アルゼンチン (99.30)
- フィンランド (96.08)
- ノルウェー (96.04)
- ルクセンブルク (94.77)
- オーストリア (94.61)
- デンマーク (93.96)
- アイスランド (91.21)
- スウェーデン (89.55)
- ベルギー (89.31)
- トルコ (87.26)
- スロベニア (87.14)
- ドイツ (85.62)
- エストニア (81.65)
- ポーランド (80.41)
- フランス (78.87)
- アイルランド (77.74)
- チェコ (77.02)
- スロバキア (75.50)
- リトアニア (75.35)
【貧困率が低い国】
次は貧困率が低い国(生活に困っている人が少ない国)です。グローバルノートさんの統計データ(OECDが出典)を利用します。貧困率が10%以下の国をリストアップします。ちなみに最下位は中国で33.90%で、日本は42カ国中の30位で16.10%になります。
※カッコ内は貧困率のパーセンテージです
- デンマーク (5.50)
- チェコ (5.90)
- アイスランド (6.50)
- フィンランド (6.80)
- オランダ (7.70)
- ノルウェー (8.10)
- ルクセンブルク (8.10)
- フランス (8.20)
- スロバキア (8.70)
- スウェーデン (9.00)
- オーストリア (9.00)
- ベルギー (9.10)
- アイルランド (9.20)
- スロベニア (9.40)
- ドイツ (9.50)
- スイス (9.90)
次は支出に使えるお金が多い国です。厳密には物価や生活費が国によって違うので、それを考慮するべきなのですが、ひとつの参考として調べます。グローバルノートさんのデータ(出典はOECD、2015年度)を主に利用しますが、その他の情報も組み合わせています。家計可処分所得(税金や社会保険料などを引いた後の、支出に使えるお金)が3万ドル以上の国をリストアップします。
OECDのデータで一番少ないのは南アフリカで8983ドルです。日本は14位で30377ドルになっています。
- 米国 (46509)
- ルクセンブルク (42165)
- スイス (38373)
- ノルウェー (37567)
- オーストラリア (36473)
- ドイツ (36176)
- オーストリア (34278)
- フランス (32695)
- ベルギー (31968)
- スウェーデン (31266)
- フィンランド (31169)
- カナダ (31086)
- デンマーク (30475)
- オランダ (30442)
- 日本 (30377)
- イギリス (30072)
【社会保障が充実している】
次は社会保障が充実している(困ったときの支援制度が充実)国です。利用した統計データはグローバルノートさんのデータ(OECDが出典、2013年度)です。国民1人当たりに対する社会保障費が1万ドル(年間)以上の国をリストアップします。
OECDの平均は8832ドルで、日本は8698ドルと平均より少なくなっています。
最下位はメキシコで1203ドルです。
- ルクセンブルク (23039)
- ノルウェー (15338)
- スイス (14923)
- デンマーク (14381)
- オーストリア (13468)
- ベルギー (12715)
- スウェーデン (12534)
- フランス (12450)
- フィンランド (12073)
- ドイツ (11770)
- オランダ (11307)
- イタリア (10377)
今まで11項目について、OECDの統計データを中心に調べてみました。OECDは「先進国クラブ」とも言われている組織なので、ランクインしているのは先進国ばかりになっています。いくつの項目に当てはまっていたかで、世界一幸せな国を決めてみます。
【1位】11項目全てに当てはまった国
【3位】10項目に当てはまった国
【6位】9項目に当てはまった国
ドイツ、オランダ
【8位】8項目に当てはまった国
フランス、アイスランド、ベルギー、スイス
【12位】7項目に当てはまった国
【15位】6項目に当てはまった国
【16位】5項目に当てはまった国
イギリス、スロベニア
【18位】4項目に当てはまった国
イタリア、スペイン、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、スペイン
【24位】3項目に当てはまった国
【28位】2項目に当てはまった国
米国、韓国、インドネシア、イスラエル、ギリシャ、マルタ、トンガ、クロアチア、ルーマニア、エストニア、リトアニア、ハンガリー
いかがでしたでしょうか?皆さんの予想と近かったですか?
面白かったのは、国連の世界幸福度報告の結果と、僕の作ったランキング1位2位が同じ結果になっていることです。
逆に僕のランキングにはコスタリカは入っておらず、米国とイスラエルは低い順位ですが、国連の報告では3国とも15位以内に入っています。(国連の幸福度報告では155カ国を対象としています)
また、日本は国連の幸福度報告で53位と先進国の中ではかなり低いランキングですが、僕のランキングでは12位と先進国の中でも割と高い順位となっています。国連の報告では幸福の基準に「社会の腐敗度」「寛容さ」という項目があり、日本はどちらもかなり低かったので、それらが影響しているのかもしれません。
なにはともあれ、どちらの幸福度ランキングにおいても、世界で最も幸せ(そうな)国ノルウェーとデンマーク。いつか旅行に行ってみたいですし、今後いろいろ本やネットで調べてみたい国です。
それでは、長々と読んでいただき、ありがとうございました。
データの不備や間違い・勘違いがありましたら、ぜひご指摘いただければ幸いです。
また、「世界幸福度」と言いつつ、実際は先進国がメインの統計データなので、発展途上国などその他の様々な国を網羅したような統計データをご存知の方がいましたら、ぜひ教えてください。