PAPAの独り言

PAPA(3児の父)が、いろいろ書きたいこと書きます。

小学生の国語の勉強法・教え方とオススメの国語問題集2

以前もブログで書きましたが、「小学生の国語の勉強法&教え方&オススメの国語問題集」について、日々の実践を元にバージョンアップして備忘録メモを兼ねて紹介します。また、ここで言うところの「国語」とは、あくまでも「受験国語(いつかやってくる高校受験に受かるための国語)」のことです。
それから、最も大切なことですが、ここで書いている勉強法は私と私の子供にとっての今のベストのやり方だということです。誰にでも当てはまるとは思えません。かといって、誰にも当てはまらないほど特殊なやり方だとも思いませんので、ブログを読んだ方の何人に1人かは役に立つ意見だと思います

国語で必要な3つの力とは?

実際に小学4年生の子供に国語を教えながら、分かったことですが、国語には下記3つの力が必要です。

  • 語彙力(熟語・慣用句などの意味を理解する)
  • 背景知識(抽象的なテーマの語彙や話の内容の基本的なパターンを知る)
  • 読解力(本文や問題文の意味を理解し、自分の言葉で言い換えれる)

語彙力について

まず、一番目は語彙力ですが、これは誰もが思いつくことですし、絶対的に必要なものでしょう。日本語でも英語でも、文章を読むにはその言葉の意味が分からなくてはなりません。最低限必要な語彙(熟語、慣用句、ことわざなど)はどうしても地道に覚える必要があります。

暗記作業はツマラナイしいつか忘れる

私は以前ブログで、語彙力をつけるために『マンガでわかる!10才までに覚えたい言葉1000』という本を紹介させてもらいました。実際にやってみて、確かに言葉を暗記するには割と良かったのですが、その代わり「作業が単純過ぎてツマラナイ」んです。

また、無理やり詰め込んで暗記した知識というのは、暗記作業をやめてしばらくすれば結局忘れてしまいます。ということで、うちではこの暗記作業は諦めることにしました。限られた人生の中で、暗記作業に時間をかけすぎるのはもったいないです。

読解問題集や好きな読書で語彙を増やす

では、単純な語彙暗記作業をやめて、どうやって語彙を増やすのか?

まず、好きな本の多読です。うちの子は最近だと、冒険物語が好きみたいなので、ドリトル先生シリーズなどを読んでいます。多読は、とにかく「本人が楽しい、好きな本」を読んでもらっています。「人生のための勉強」であり、「勉強のための人生」にしたくないからです。

また、我が家ではもともと文章題の読解トレーニングとして、『啓明舎が紡ぐ小学国語 読解の基礎』という国語の問題集を使っています。そこで、その問題集を読んで分からない言葉や表現が出てきたら、その都度辞書で調べる、という方法で語彙を少しずつ増やすようにしています。これなら一石二鳥ですし、実際の文章の中での言葉の使われ方を感覚的に体得できるので、言葉の意味も深く理解できます。

この問題集は、基礎知識から少しずつレベルをアップしてくれますし、解説も物凄く丁寧なので、本当にオススメです。問題集を作った方の情熱が伝わってくる気がします。

啓明舎が紡ぐ小学国語 読解の基礎 3年~5年向け

啓明舎が紡ぐ小学国語 読解の基礎 3年~5年向け

 
啓明舎が紡ぐ小学国語 読解の応用 4年~6年向け

啓明舎が紡ぐ小学国語 読解の応用 4年~6年向け

 
啓明舎が紡ぐ小学国語 読解の完成 5年・6年向け

啓明舎が紡ぐ小学国語 読解の完成 5年・6年向け

 

 背景知識について

背景知識、というのは、広い意味では語彙力のようなものなのですが、受験に出てくる評論的文章に特有の抽象語(アイデンティティやアナロジーなど)であったり、よく出てくるテーマ(環境破壊、自己実現、家族愛や仲間との友情、子供の成長など)に関する関連知識のことです。

何でもそうですが、自分が読みなれていないジャンルの文章は非常に読みにくいです。単語の意味も分かりませんし、書いている内容にも慣れていないので、理解しにくかったりします。例えば、普段読書が物凄く好きな小学生だとしても、読んでいるジャンルがミステリとファンタジーばかりでは、とてもじゃないですが、受験に出てくる評論的文章は理解できないと思います。

受験に出てくるテーマは少なくないですが、多くもありません。ほどほどに限られたテーマが出てくるので、よく出るテーマを勉強しておけば、非常に文章が読みやすくなります。そのためには『中学受験 必ず出てくる国語のテーマ』という本と、石原千秋さんが書いた『中学入試国語のルール』という本がオススメなのですが、前者は現在絶版になっているようです。中学生であれば、これも石原さんが書いた『評論入門のための高校入試国語』と『小説入門のための高校入試国語』という本が非常にオススメです。

中学受験 必ず出てくる国語のテーマ

中学受験 必ず出てくる国語のテーマ

 
中学入試国語のルール (講談社現代新書)

中学入試国語のルール (講談社現代新書)

 
秘伝 中学入試国語読解法 (新潮選書)

秘伝 中学入試国語読解法 (新潮選書)

 
小説入門のための高校入試国語 (NHKブックス)

小説入門のための高校入試国語 (NHKブックス)

 
評論入門のための高校入試国語 (NHKブックス)

評論入門のための高校入試国語 (NHKブックス)

 

読解力について

読解力についてですが、これは地道に読解用の問題集を解くのみです。問題を読みながら分からない言葉が出てくればその都度調べて「語彙力」を増やし、様々なテーマの文章に触れることで「背景知識」も少しずつ増えていきます。また、語彙力や背景知識の項目で前述した問題集は全て、読解用の問題集ですので、それを使えば読解力が身に付きます。つまり、読解用の問題集を地道に精読し、丁寧に解答し、間違えた箇所の解説を読み、何度もそれを繰り返す、ということをやれば、国語力が総合的に身につくわけです。読解訓練をゼロから始めるのであれば、『啓明舎が紡ぐ小学国語 読解の基礎 3年~5年向け』が非常にオススメです。我が家では3年の時はまだ内容が難しかったので、小学4年生から使っていますが、国語力が高い子であれば、3年生からでも使えると思います。

要約する=簡単な言葉、短い言葉で言い換える

読解問題を解くときに、段落ごとに簡単な短い言葉で要約文を作ると非常に理解しやすく、解答しやすくなります。なるべく短い言葉が良いですし、なるべく自分が普段使っているような日常的な簡単な言葉を使うのがオススメです。そうすることで、問題の本文がクリアになり、内容が頭の中ですっきりと整理されて、設問に簡単に答えることができるようになります。これは、本当に最高のテクニックなので、ぜひやってみてください。

選択問題は消去法も使う

石原千秋さんも著書の中でおっしゃっていますが、受験の問題は記述問題ばかりではなく、選択問題も多いです。その際に、「正解の答え」だけに注目するのではなく、「不正解」の選択肢も一つずつ丁寧にみていき、「これは答じゃないな」とチェックして消去していくのがオススメです。受験では、いかにも答えっぽいけど、答えじゃない「ダミー解答」というのが用意されているそうです。ダミーに騙されないためにも、自分の中で正解が瞬時に分かったとしても、念のために消去法を併用することをオススメします。消去法のやり方は、子供と一緒に実際に選択問題を解くことで、慣れさせればOKです。

まとめ~国語力は問題集の精読&好きな本の多読で身につける~

最後にまとめのようなことを。

国語力を身につけるには、下記の2つをやるとよいと思います。

  • 読解用問題集(特にテーマ別になっているもの)を精読し解く
  • 好きな本や文章をたくさん読む

問題集に関しては、前述したものを使ってもよいですし、本屋で立ち読みして、お子さんのレベルと興味関心に合うものを使っても良いと思います。僕は何度も本屋で立ち読みしてから、迷いに迷って決めました。

多読する本に関しても、ネットの情報などを参考にして、自分の子供の興味関心と合わせて、いろいろ試行錯誤で読ませてみると良いと思います。オススメは「総ルビ本」です。子供用のシリーズ本や文庫本(講談社青い鳥文庫や、角川みらいつばさ文庫など)には、ルビが多くふってあるので、読めない漢字が合っても、どんどん読み進めれます。多読に関しては、「国語力をつけるため」というよりは、「楽しみながら、ついでに語彙もちょこっと増えればラッキー」くらいのオマケとして捉えています。

なにはともあれ、勉強する上で重要なことは、いろいろ調べた上で、実践することです。実践してみて「違うなー」と思えば、また違うやり方にチャレンジしてみる。問題集を買ってみて「違うなー」と思えば、違う問題集を探して、またチャレンジしてみる。試行錯誤の繰り返しで、「マイ国語勉強法」を少しずつバージョンアップしていくことが大切だと思います