熱に弱い栄養素?(ビタミンB1、ビタミンC、カリウム)
ビタミンは人体にとって不可欠な栄養素ですが、「ビタミンCは熱に弱いので加熱したら駄目」と聞いたことがあります。
他にも熱に弱い栄養素があるのかと思い、調べてみました。
熱に弱いのではなく、水に溶け出している
調べてみると、ビタミンC以外にも熱に弱いと言われている栄養素には、ビタミンB1やカリウムがありました。
ですが、実はビタミンCやビタミンB1は熱に弱いわけではないのです。この2つのビタミンは「水溶性ビタミン」と言って、水に溶けやすい性質を持っています。野菜を切って水にさらしたり、煮込み料理などで長時間水分にひたしていることで、野菜の中からビタミンが水や煮汁に溶け出していくのです。加熱そのものがビタミンを破壊するのではない、ということです。ですので、スープや煮物に溶け出したビタミンCやビタミンB1は無駄にならず、きちんと栄養として摂取できる状態になっているはずです。
酸化しても、体内で還元されて元のビタミンCに戻る
ビタミンCのもう一つの特徴として、「酸化しやすい」と言われています。酸化するとビタミンCが別の物質に変わってしまうので良くない、という意見があります。酸化とは酸素とくっつくことです。なので、できるだけ空気に触れないように、野菜や果物を切る場合に大きめに切ることが大切です。ただし、酸化しても体内で還元され元のビタミンCに戻る、という意見もあるので、それほど気にしなくても良いのかもしれません。
他の水溶性の栄養素もビタミンCと同じような特徴
上記の特徴は、ビタミンB1やカリウムなど水溶性の栄養素全般に当てはまるそうです。また、ビタミンB群は全て水溶性ビタミンなので、同じ特徴を持っています。
これをすると栄養がもったいない
以上をふまえると下記のことをすると栄養がもったいないことになります。
- 野菜や果物を小さく切り、長時間水に漬けておく
- 野菜の茹で汁を捨てる
逆に言えば、上記のような食べ方をしなければ、そんなにビタミンの損失を気にする必要は無いと言えます。